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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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鼻の長い「ピノキオ・カメレオン」の新種を発見

2025.11.18 17:00:17 Tuesday

嘘をつくと鼻が伸びるピノキオ。

そんなピノキオに似た不思議な姿のカメレオンが、マダガスカルの森に生息していることをご存知でしょうか。

かつては一つの種と思われていた「ピノキオ・カメレオン」ですが、独バイエルン州動物学コレクション(ZSM)の最新研究により、実は複数の種に分けられることが明らかになりました。

その中で、新種も新たに記載されています。

研究の詳細は2025年10月30日付で科学雑誌『Salamandra』に掲載されました。

Long-nosed Pinocchio chameleon fooled researchers—two new species identified https://phys.org/news/2025-11-nosed-pinocchio-chameleon-species.html No lie. The long-nosed Pinocchio chameleon is multiple species. https://www.popsci.com/environment/pinocchio-chameleon-species/
Glaw, F., S. Agne, D. Prötzel, P.-S. Gehring, J. Köhler, M. Preick, F. M. Ratsoavina, N. Straube, K. Wollenberg Valero, A. Crottini & M. Vences https://www.salamandra-journal.com/index.php/contents/2025-vol-61/2205-glaw,-f-,-s-agne,-d-pr%C3%B6tzel,-p-s-gehring,-j-k%C3%B6hler,-m-preick,-f-m-ratsoavina,-n-straube,-k-wollenberg-valero,-a-crottini-m-vences

ピノキオ・カメレオンとは何者か?

【ピノキオ・カメレオンの画像はこちら

アフリカ大陸の南東部に浮かぶマダガスカルは、世界のカメレオン種のおよそ40%が生息する“カメレオン王国”として知られています。

その中でも特に奇妙な存在感を放つのが、長い鼻を持つ「ピノキオ・カメレオン」です。

1877年に初めて記載されて以来、このカメレオンは「Calumma gallus(カールマ・ガルス)」という学名で呼ばれてきました。

学名の「gallus」はラテン語で「雄鶏」を意味しますが、でこぼこで突き出した長い鼻が、あまりにも童話のピノキオを思わせることから、いつしか“ピノキオ・カメレオン”の愛称で親しまれるようになりました。

このカメレオンのオス個体は、特徴的な長い鼻を持つことで有名です。

研究者たちは長年、その鼻の長さや形が個体によって異なることを知っていましたが、それを単なる個体差と考えてきました。

また、カメレオンならではの鮮やかな色変化や、獲物を一瞬で捉える弾丸のような舌、左右別々に動く目など、多彩な特徴とともに、独自の進化を遂げてきたことも注目されてきました。

次ページDNA解析が明かした「種の正体」

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