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2種類のブラックホール
宇宙には、実はさまざまな種類のブラックホールが存在しています。
今回の議論に関しては、大きく分けて2つのタイプのブラックホールが問題になります。
1つは回転せず、帯電もしていない電気的に中性な太陽質量のブラックホール。
2つ目は、回転していて帯電しており、太陽の数百万倍から数十億倍というとんでもない質量を持った、超大質量ブラックホールです。
この2つのタイプのブラックホールは、質量の差に加えて、区別するためにもう1つ重要な要素があります。
それが中心から「事象の地平線(または地平面)」までの距離を示す、シュバルツシルト半径です。
事象の地平線とは、飲み込まれたら二度と帰ってくることのできないブラックホールの境界を言います。
このラインより内側は、引力が強すぎるために宇宙で最速を誇る光でさえ抜け出すことはできなくなります。
事象の地平線の内側へ飲み込まれたものは、私たちの既知の宇宙から永遠に消え去ってしまうのです。
しかし、私たちがブラックホールに近づいた場合の問題は、この事象の地平線へ至る前の段階で起きると言われています。
それがスパゲッティ化現象と呼ばれるものです。