なぜ「寿命はあまり遺伝しない」と考えられてきたのか
これまでの研究では、人間の寿命の遺伝率は6〜25%程度と推定されることが多く、「寿命は遺伝より生活環境の影響が大きい」と解釈されてきました。
この推定の根拠となっていたのが、一卵性双生児と二卵性双生児の寿命の似方を比べる、いわゆる双子研究です。
しかし、ここには大きな落とし穴がありました。
過去の人類社会では、事故や暴力、感染症などによる死亡、いわゆる「外因的死亡」が非常に多かったのです。
こうした死因は、遺伝子よりも環境や社会状況に強く左右されます。
その結果、遺伝子が関与しやすい「老化や体内の生物学的な衰え」による死亡、つまり「内因的死亡」の影響が、統計的に見えにくくなっていました。
言い換えれば、寿命に対する遺伝の影響が、外因的死亡によって薄められていた可能性があるのです。


























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