画像
Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
animals plants

人類の「宝石好き」は600万年前のチンパンジーに起源があった⁈

2026.03.04 21:00:43 Wednesday

宝石店のショーケースに並ぶダイヤモンドや水晶を見て、「なぜ人はこんな石に惹かれるのだろう」と思ったことはないでしょうか。

食料のように生存に直接役立つわけでもないのに、私たちは昔から輝く石に強い魅力を感じます。

しかし、この「宝石好き」は単なる文化ではなく、もっと古い進化の記憶かもしれません。

スペイン・カディス大学(UCA)らの最新実験によると、私たちの最も近い親戚であるチンパンジーも、水晶のような結晶に強い興味を示すことがわかったのです。

研究者たちは、この傾向が人類とチンパンジーが分岐する約600〜700万年前にまで遡る可能性があると考えています。

研究の詳細は2026年3月4日付で学術誌『Frontiers in Psychology』に掲載されました。

Our love of crystals goes back at least 6 million years https://www.popsci.com/environment/our-love-of-crystals-goes-back-at-least-6-million-years/ Chimps’ love for crystals could help us understand our own ancestors’ fascination with these stones https://phys.org/news/2026-02-chimps-crystals-ancestors-fascination-stones.html
On the origin of our fascination with crystals https://doi.org/10.3389/fpsyg.2026.1633599

78万年前から人類は「水晶コレクター」だった

考古学者たちは長年、不思議な現象に気づいていました。

人類の祖先の遺跡から、水晶などの結晶石が繰り返し見つかるのです。その年代は少なくとも約78万年前まで遡ります。

ところが奇妙なことに、これらの石は「石器」「武器」「装飾品」として使われた形跡がありません。

つまり祖先たちは、実用性のない石をわざわざ持ち帰っていたのです。

なぜでしょうか。

この疑問に挑んだのが、スペインの研究チームです。

研究者たちは今回、人類に最も近い霊長類の一つであるチンパンジーを対象に、結晶のどんな性質が魅力なのかを調べることにしました。

実験には、人間環境で育った9頭のチンパンジーが参加しました。

最初の実験では、研究者は台の上に

・大きな水晶(高さ35cm、重さ約3.3kg)

・同じくらいの大きさの普通の石

を並べて置きました。

こちらは結晶に興味を示すチンパンジーの映像です。音量に注意してご視聴ください。

最初はどちらにも興味を示しましたが、すぐに違いが現れます。

チンパンジーたちは普通の石を放置し、水晶ばかりを触るようになったのです。

しかも彼らは単に触るだけではありません。

水晶を「回転させる」「傾けて光を当てる」「さまざまな角度から観察する」といった行動を繰り返しました。

ある個体は水晶を持ち上げ、そのまま寝室まで運び去ってしまったほどでした。

研究者が水晶を回収しようとすると、チンパンジーは簡単には手放しません。

結局、飼育員はバナナやヨーグルトと交換する形で回収する必要があったといいます。

どうやら彼らにとって水晶は、単なる石以上の価値を持つ物体だったようです。

次ページチンパンジーは「結晶」を見分けていた

<

1

2

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

動物のニュースanimals plants news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!