画像
Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
psychology

日本人の「外向性」が低下していることが明らかに

2026.07.07 12:00:53 Tuesday

「最近の日本人は、以前より内向的になっている」

そんな話をニュースや社会評論の中で耳にしたことがあるかもしれません。

海外留学への関心の低下や、海外赴任への消極性などは、その象徴として語られてきました。

しかし、こうした「内向き化」は、これまで主に印象や言説として語られることが多く、実際に日本人の性格傾向が変化しているのかは十分に検証されていませんでした。

そんな中、東京大学および青山学院大学の研究チームは今回、2010年から2021年にかけての調査で、日本人の外向性が低下していることを明らかにしました。

この傾向は男女ともに見られたとのことです。

研究の詳細は2026年6月26日付で学術誌『Personality Science』に掲載されています。

日本人の外向性は低下していることを明らかに ~言説として存在していた内向き化のエビデンス~ https://www.aoyama.ac.jp/faculty115/2026/news_20260706_01
Decline of Extraversion in Japan: A Cross-Temporal Meta-Analysis https://doi.org/10.1177/27000710261452522

ここ十数年で「日本人の外向性」が低下していた

外向性とは、自分の関心やエネルギーを、内面よりも外の世界や他者に向ける傾向のことです。

外向性が高い人は、社交的で活動的、会話を好み、自分の意見を表に出しやすいとされています。

もちろん、外向性が高いことが「良い」、低いことが「悪い」という意味ではありません。

これはあくまで、性格を構成する主要な特徴のひとつです。

研究チームは今回、日本人を対象に外向性を測定した過去の研究を集め、時代とともに平均値がどう変化したのかを調査。

分析では、近年の日本国内研究でよく使われている「日本語版Ten Item Personality Inventory(TIPI-J)」という性格尺度に注目しています。

最終的に分析対象となったのは、2010年から2021年までに実施された48研究、75データポイント、合計4万8905人分のデータです。

そして、参加者の年齢や性別といった違いを統計的に考慮したうえで、外向性スコアの推移を調べました。

その結果、調査年が新しくなるほど、日本人の外向性スコアは低くなる傾向が確認されたのです。

つまり、「日本人は内向きになっている」という言説に、性格心理学のデータから一定の裏付けが与えられたことになります。

次ページ諸外国では、むしろ「外向性」が上昇傾向に

<

1

2

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

心理学のニュースpsychology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!