真菌を遺伝子改変して粉末卵白を生み出す
新しい卵白代替品を生み出すため、研究チームが最初に取り掛かったのは卵白の分析です。
卵白タンパク質の50%以上を占める主要タンパク質「オボアルブミン(略称:OVA)」の遺伝子コードを解析・特定することにしたのです。
次にオボアルブミンの設計図をもつ遺伝子を、糸状の真菌「Trichoderma reesei」に挿入。遺伝子改変させました。
これにより、真菌がオボアルブミンを分泌できるようにしたのです。
ちなみに、Trichoderma reeseiから分泌されたオボアルブミンは両方の名称を合わせて「Tr-OVA」と呼ばれています。
その後Tr-OVAは、濃縮・乾燥させることで、粉末状の製品となりました。
では、真菌から作られた乾燥卵白Tr-OVAは、従来の乾燥卵白と比べて、どのようなメリットがあるのでしょうか?