人間の操作なしに自律ロボットがブタの腸を縫い合わす
現在、人間の代わりに労働をこなすロボットは、自動車製造をはじめ様々な分野に取り入れられています。
決められた距離を移動し、決められた角度で操作を行うロボットは、人間の労働者に比べて安価で精度の高い作業を行うことが可能です。
しかし、現在の製造業で用いられているロボットは事前にプログラムされた内容を実行するだけであり、自らの判断で作業工程を計画・変更する能力は持ちません。
そのため、予測できない動きをする「生きている動物の腸(蠕動運動)」を縫い合わせるなど、常に変化する対象へのアプローチは苦手としていました。
ところが2016年、大きなブレイクスルーが起きました。
新たに開発された自律型ロボットは、優れた視認力を持ち、変化する内臓の動きに応じて操作手順を再計画する柔軟な判断力を備え、生きているブタの腸を見事に縫い合わせる(吻合する)ことに成功したのです。
ですが、この手術には1つ問題がありました。
※次のページでは、実際の手術シーンと眠剤で寝かされているブタの画像が含まれます。ご注意ください。