2つの新種候補は「皇帝」と「女王」
研究チームは、分析結果にもとづいて、新種の候補として2つの名前を推薦しています。
1つ目は「ティラノサウルス・インペラトール(Tyrannosaurus imperator)」で、”巨大トカゲの皇帝”を意味します。
こちらは、先の地層の下層〜中層で見つかった標本に関するもので、頑丈な大腿骨が特徴です。
チームは、この特徴を「以前の祖先から受け継がれたもの」と述べています。
2つ目は「ティラノサウルス・レジーナ(Tyrannosaurus regina)」で、”巨大トカゲの女王”を意味します。
こちらは、地層の中層〜上層で見つかった標本で、細くて華奢な大腿骨が特徴です。
多様化の最先端にあったものと思われます。
他に別種の可能性を秘める標本もありましたが、これらは骨の損傷度や、地層内の位置が不明であることから候補としては省かれました。
今回の成果が世界的に認められれば、ひとりぼっちだったティラノサウルス・レックスの他に、「皇帝」と「女王」が仲間入りするかもしれません。