改名に成功すれば、1500名にプリングルスをプレゼント!
コガネグモ科オニグモ属に分類される「キドニー・ガーデン・スパイダー」は、とても小さく、オスの体長は5ミリ前後、それより大きなメスでも1センチに達しません。
背の低い草木に生息し、茂みの中で巣を作って暮らしています。
注目のお腹の模様を見てみると、確かにプリングルスの「Mr. P」にそっくりです。
そこで、2012年からプリングルスの商標権を所有するケロッグ社は、この象徴的なクモを「プリングルス・ファミリーに迎え入れよう」と考え、国際クモ学会(ISA)および、その他9つの団体に改名のための嘆願書を提出しました。
ただ注意すべきは、正式な学名を変えるわけではない点です。
本種の科学的な学名は、1886年に決められた「アラネウス・ミティフィクス(Araneus mitificus)」で、こちらはそう簡単に改名できません。
ケロッグ社が変えようとしているのは、英語での通称「キドニー・ガーデン・スパイダー(Kidney Garden Spider )」の方です。
これをなんとか、「プリングルス・スパイダー(Pringles Spider)」に変えたいと考えています。
プリングルスの米マーケティング責任者であるマウリツィオ・ジェンキンス(Mauricio Jenkins)氏は、次のような声明を出しています。
「1968年に、プリングルスのブランドロゴが世界的に発表されましたが、私たちの知らないうちに、プリングルス愛を広めてくれていた生き物がいるとは知りませんでした。
このクモをプリングルス・ファミリーとして迎え入れるため、ぜひファンの皆さんに協力していただきたいと思っています」
ただ、この運動に対しては、「何年も親しまれてきた生物の名前を商品宣伝のために変更したいとかふざけてるのか」、と冷淡な反応をするネットユーザーもいるようです。
けれど生物自体の知名度もあがるため、保護の観点から見れば、注目を集める運動が悪いことばかりとは言えないかもしれません。
人によってこの運動の見え方はさまざまでしょう。
いずれにせよ、ケロッグ社は現在、改名のための署名運動を「Change.org」で開始しており、7月7日(水)時点で約900人の署名を得ています。
また同社は「もし名前を変更できれば、嘆願書に署名した最初の1500名の方に無料でプリングルスを贈呈する」と発表しています。
署名キャンペーンは、「THE PRINGLES SPIDER」から誰でも参加可能です。