7日間ショウガサプリメントを飲むだけで効果が現れた
人間の好中球にもショウガは同じように作用するのか?
答えを得るため研究者たちは被験者に対してショウガの根から抽出されたサプリメントが配り、7日間にわたり毎日100㎎ずつ経口摂取するように求めました。
このショウガサプリメントには20%の濃度で「6‐ジンゲロール」が含まれていました。
(※この6‐ジンゲロールの濃度(20%)は市販されているショウガサプリメントとほぼ同じ値となっています)
すると、マウスの場合と同じように人間の好中球でもcAMPが上昇し、好中球の自爆攻撃が抑制されていることが判明しました。
この結果はショウガ抽出液はマウスと人間の両方で、好中球の過剰な活動を抑制できることを示しており、自己免疫疾患に対して効果が期待できることを示します。
また研究者たちは新型コロナウイルス感染症に対してもショウガの免疫抑制効果が役立つ可能性があると述べています。
新型コロナウイルスに感染すると、しばしば激しい免疫反応が起こり、臓器に大きなダメージが生じて死に至ることがあります。
このような激しい免疫反応も自己免疫疾患の一種であり、ショウガで抑制できる可能性があるからです。
ただ現時点では、ショウガサプリメントを治療目的で使用するのは避けるべきです。
研究結果はショウガの免疫調節能力を示していますが「薬」としての安全性を保障するものではありません。
既存の他の治療薬と併用する場合には特に注意が必要だと言えるでしょう。
そのため研究者たちは、ショウガサプリメントの使用を本格的に開始する前には、医師に相談すべきと述べています。