多細胞生物の誕生は10億年前だと考えられていた
最新の発見によれば、地球で生命が誕生したのは今から40億年前(±2億年)であると考えられています。
最初期の生命はDNAが核に収められていない真正細菌や古細菌の先祖となる原核生物でした。
それから数十億年後、古細菌の一派から核を持つ真核生物が分岐し、人間をはじめとした多くの動植物の祖先となりました。
現在、最も古い明確な真核生物の化石は16億5000万年前の地層から発見されています。
(※他にも真核生物の誕生は21億年前とする説もあります)
人間や犬や猫などの動物、桜やアサガオのような植物など、目に見えるサイズの生物はほとんど、この真核生物が多細胞化したことで誕生しました。
多細胞化は地球生命が大型化するために開発した、偉大な一歩だったのです。
これまでの説では地球上に多細胞生物が誕生したのはおよそ10億年前と考えられていました。
真核生物の誕生から多細胞生物の誕生まで数億年~10億年もの時間がかかった計算になります。
そのため生物が多細胞化するのは「億年単位の時間を要する、かなり困難な道筋であった」と考えられていました。
しかし今回、中国北部にある16億3500万年前の地層から、驚くべき発見がありました。