怒りは心臓病や脳卒中のリスクを高める
「怒りは血管や健康に良くない」そう考えている人は多いでしょう。
確かに激しく怒ると、血管がドクドクと激しく脈打つような感覚を覚えます。
実際、これまでに行われた研究の中には、「怒りなどの否定的な感情が、心臓発作のリスクを増加させる」と報告したものもあります。
ただこの関連は示されていても、メカニズムは明確ではありません。
オランダのアムステルダム大学(University of Amsterdam)の2023年の研究によると、血管を弛緩させる機能が低下すると動脈硬化を発症するリスクが高まると分かっています。
そしてそれが心臓病や脳卒中のリスクを高めることにも繋がるというのです。
こうした報告を考慮すると、怒りは血管の弛緩する機能に影響して心血管疾患に繋がっている可能性が考えられます。
そこで今回、シンボ氏ら研究チームは、怒りなどの否定的な感情と「血管の弛緩(または拡張)」にどのような関連性があるのか調べることにしました。