「銀河画像の光の分布を分析する技術」が偽画像の検出に役立つ
ディープフェイクとは、AIを応用した画像・映像合成技術のことであり、2つの画像や動画を組み合わせることで、まるで本物のような偽画像や偽動画を作成することができます。
そして最近では、ディープフェイクを利用して著名人の信頼性を落としたり、詐欺を行ったりするなど、様々な場面で悪用されています。
例えば2023年には、元アメリカ大統領のドナルド・トランプ氏が逮捕されるディープフェイク画像が出回りました。
ネットは既にディープフェイク画像で溢れており、それらを本物の画像と見分ける方法が必要とされています。
今回、天文物理学者のピンブレット氏ら研究チームは、ディープフェイクを見分ける方法に「星を見る技術」が使えることを発見しました。
彼によると、銀河の形状の測定では、「濃度」「対称性」「光の分布」などを分析するようです。
その中で、ディープフェイクを見分けるために特に効果的だったのが、ジニ係数を用いた光の分布の分析だったそうです。
ジニ係数の値は0~1の間を取り、「値0では、光が画像のすべてのピクセルに均等に分散されている銀河」を示し、「値1では、すべての光が1つのピクセルに集中している銀河」を示します。
そして、この光の分布の分析が、フェイク画像に登場する人物の「目の光の不自然さ」を明らかにしてくれるというのです。