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【肥満系配信者が次々死亡!?】肥満を社会が許容すべきではないとの声

2024.12.25 07:00:36 Wednesday

「肥満でも健康でいられる」と主張する肥満系インフルエンサーが、次々と亡くなっています。

これは、外見への偏見をなくそうとする考えが、SNSやメディアを通じて、本来の意味とは異なる方向に強調され、広まっていった結果かもしれません。

そんな中で、砂糖含有量に応じて税金を課す「砂糖税」のような、「肥満を抑制し、健康的でいるよう人々に勧める」施策も登場してきました。

そして最近では、旅客機で「体重に応じた料金を支払う」という肥満の人にとっては不利なアイデアも生まれています。

アメリカのニューハンプシャー大学(UNH)に所属するマルクス・シュッカート氏ら研究チームは、高齢者に比べて、若者はこの「体重別運賃」に賛成する人が多いことを報告しています。

果たしてこの「体重別運賃」は、公平なアイデアなのでしょうか。それとも差別を助長するものでしょうか。

人々に受け入れられ、ダイエットを促したり、使用する燃料の削減に繋がったりするのでしょうか。

研究の詳細は、2024年11月2日付の学術誌『Transportation Research』に掲載されました。

Is Weight-Based Pricing the Key to Sustainable Air Travel? https://www.unh.edu/unhtoday/2024/12/weight-based-pricing-key-sustainable-air-travel ‘Fat tax’: 50% of heavier flyers would pay by their weight https://newatlas.com/transport/airline-weight-charge/ These four social media influencers were swept up by a movement that claims obesity is perfectly healthy… The tragic truth is they have all died under the age of 45 https://www.dailymail.co.uk/health/article-12872397/These-four-social-media-influencers-swept-movement-claims-obesity-perfectly-healthy-tragic-truth-died-age-45.html
Assessing air traveler preferences for pay-per-weight pricing https://doi.org/10.1016/j.tra.2024.104302

肥満に対する「社会運動」と「極端な主張」

近年、「体のサイズ、形、肌の色、ジェンダー、身体能力に関係なく、全ての体に対して前向きな見方をする」という社会運動「ボディ・ポジティブ」が広まっています。

また、「肥満への社会的偏見の解消」を目指す社会運動「ファット・アクセプタンス運動」も活発になっています。

人々を苦しめる偏見や差別をなくすことは良いことですが、こうした活動や考えは、SNSやメディアを通して、本来の考えや目的から逸れ、過激になる場合があります。

例えば、スリムなモデルだけでなく、肥満のモデルがファッション雑誌に登場することが増えたり、肥満であることを売りにし、ファット・アクセプタンス運動を積極的に支持する「肥満系インフルエンサー」に一層注目が集まったりしています。

そして、そのようなインフルエンサーの中には、「肥満でも健康でいられる」と主張する人もいます。

しかし、実際、そのような主張をする肥満系インフルエンサーは、糖尿病心臓病が原因で次々に亡くなっています。

そのインフルエンサーの言葉を信じた多くの人も、同じ道を辿るかもしれません。

どんな主張が飛び交おうとも、「過度な肥満は健康に悪影響を及ぼす」という事実は変えようがないのです。

だからこそ、肥満を容認することとは逆の流れも生じています。

人々の肥満化を防ぐための施策が、既に世界のあちこちで導入されているのです。

その1つは、「砂糖税(またはソーダ税)」と呼ばれるものです。

これは、清涼飲料水などに対して、砂糖含有量に応じて課す税金のことであり、肥満の一因とされる砂糖の消費を抑制する目的があります。

砂糖に税金を課して、人々が肥満化しないようにしているわけです。

これら様々な主張や施策を考えると、まさに今、肥満のトピックに関して社会が揺れ動いていると分かります。

そして最近では、このような揺れ動く社会で、「重い人ほど旅客機の料金が上がる」という、まるで「肥満税」とでも言えるかのようなアイデアも登場しています。

次ページ賛否両論の「体重別運賃」は、若者には特に受け入れられている

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