現実世界がバグっていることを感じさせる量子力学ニューストップ7【2024年度版】
現実世界がバグっていることを感じさせる量子力学ニューストップ7【2024年度版】 / Credit:clip studio . 川勝康弘
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現実世界がバグっていることを感じさせる量子力学ニューストップ7【2024年度版】 (3/7)

2024.12.30 17:00:31 Monday

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第5位:一方向に移動するときだけ質量を持つ粒子を発見!

第5位:一方向に移動するときだけ質量を持つ粒子を発見!
第5位:一方向に移動するときだけ質量を持つ粒子を発見! / Credit:clip studio . 川勝康弘

その方向に何があるのでしょうか?

アメリカのコロンビア大学(CU)などの研究チームが、実験の末に「一方向に移動しているときだけ有効質量を持つ」という、これまでにない奇妙な粒子を発見しました。

研究者たちは「たとえば北へまっすぐ進んでいる間は“質量ゼロ”なのに、東や西へ90度曲がった途端に“質量”が発生するような状態」と、その異様さを表現しています。

この不思議な性質は、16年前に理論的に予測されていた「セミディラックフェルミオン」と呼ばれる準粒子と一致するもので、今回はそれが初めて実際の固体材料で確認されたのです。

セミディラックフェルミオンは、私たちになじみ深い電子と、有効質量ゼロのディラック電子(理研でも観測例がある)を“掛け合わせた”ような存在といえます。

研究者らは、この特性を解き明かすことで、物理学の新次元へと踏み出すとともに、バッテリーやセンサーなど、既存の技術概念を覆すような新しい応用への道が開けると期待しています。

とはいえ、「進行方向で有効質量が出たり消えたりする」という話は、直観的には受け入れ難いもの。いったいどんな手品で、この不可思議な観測結果が得られたのでしょうか?

一方向に移動するときだけ質量を持つ粒子を発見!

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