新属の発見は50年ぶりの快挙!正確な生息地は秘密
この植物は、メキシコ北部〜アメリカ南西部にまたがるチワワ砂漠の乾燥した砂地に生息しており、発見されたのは公園内でもわずか3カ所のみ。
その生息範囲は極めて狭く、大きさもわずか1〜3センチ程度です。
一年草であり、春の短い期間に一斉に発芽し、開花後はすぐに枯れてしまいます。
さらに興味深いのは、その分類です。
DNA解析の結果、この植物はヒマワリなどが含まれるキク科の一員でしたが、キク科のどの属とも異なる新属であることが特定されたのです。
アメリカの国立公園で新属の植物が見つかったのは約50年ぶりの快挙だといいます。

その一方で、本種が示す異常に狭い生息範囲は、これらが「気候の変動に非常に敏感である可能性を示唆している」と研究者らは懸念します。
さらに最近、このチワワ砂漠の一帯は深刻な干ばつに見舞われており、気候変動の影響で今後さらに乾燥が進むと予測されています。
そのため、研究者たちは「この植物は発見されたばかりだが、すでに絶滅の危機にさらされている可能性がある」と話しています。
そこでチームは、本種の危機的な状況を考慮し、生息地について大まかな情報しか公開せず、正確な位置までは明かしていません。
今後さらなる調査によって、本種の保護活動や生態の詳しい理解を進めていく予定です。