超新星爆発は「大量絶滅」を引き起こしたのか?

太陽の8倍以上の質量を持つ巨大な恒星は、その寿命の終わりに超新星爆発を起こします。
この爆発では、強力な放射線や宇宙線が放出され、近くの惑星に影響を及ぼす可能性があります。
では、実際に地球に影響を与えるほど近い超新星爆発はあったのでしょうか?
研究者らは、約4億4500万年前のオルドビス紀後期と、約3億7200万年前のデボン紀後期に実際に起きた大量絶滅に注目しました。
オルドビス紀の大量絶滅では、生命の大半が海に生息していた時代に、海洋無脊椎動物の60%が死滅。
一方、後期デボン紀の絶滅では、全生物種の約70%が絶滅し、当時の海や湖に生息していた魚類の種類が大きく変化しました。
これらの時期にはオゾン層の大幅な減少が起こっていたことが地質学的な証拠からわかっています。
オゾン層が破壊されると、地球表面に降り注ぐ紫外線の量が増え、生命に甚大な影響を与えます。
そこで研究チームは今回、超新星爆発がこれらの大量絶滅に関与していたかどうかを調べました。