太陽系の最後
恒星は質量によって運命が変わります。
太陽質量の約8倍以下の恒星(主系列星)は、寿命が約100億年程度とされていて、寿命が尽きると大きく膨張し、その後は地球以下の大きさの白色矮星という高密度の核だけを残し、予熱で輝く星になります。
このサイズの星は超新星爆発は起こしません。
太陽系は誕生して45億年近くが過ぎているため、あともう50億年経つと、太陽は寿命を迎えることになります。
このとき太陽は木星軌道近くまで膨張して、地球も飲み込まれてしまいます。
100億年で太陽が膨張するのは、そのくらいの期間で内部の水素を使い果たしてしまうためです。
太陽は水素の核融合によるエネルギーで圧力を高め巨大な自重で潰れるのを防いでいます。
核融合できなくなった太陽は、自重で潰れていき内部の温度が高まっていきます。
するとその熱で外層に残った水素が核融合を始めるため膨張するのです。
しかし、それは長くは続きません。結局外層を吹き飛ばしてしまい、最後は核だけが残るわけです。
こうした予想はありますが、その後の太陽系は実際どのような姿になるのでしょうか?
オーストラリアのタスマニア大学などの研究チームは、今回、そんな未来の太陽系にそっくりな状況となった星系を、ハワイのマナケイア山頂にあるW.M.ケック天文台で検出しました。
その星系は、天の川銀河の中心付近に位置していて、白色矮星の周りを木星に近い軌道で巨大ガス惑星が回っていました。
これは太陽が死んだ後も木星や土星などの惑星は生き延びる可能性を示唆しています。