謎多き南アメリカのヤマネコ「コロコロ」とは?

コロコロ(学名:Leopardus colocola)は、南アメリカ原産の小型ネコ科動物で、「パンパスネコ」とも呼ばれています。
パンパスという名は南米・アルゼンチン中部に広がる草原地帯「パンパ」から来ていると言われています。
現地ではコロコロと呼ばれているようです。
ちなみにコロコロはパジェロキャットという別名もあり、三菱自動車工業の『パジェロ』の名前の由来にもなっています。
ある意味、コロコロのことは「誰もが知っている」と言えますね。
コロコロは、体長は約46〜75cm、尾の長さは約25cmで、体重は3〜7kg程度。
見た目はイエネコによく似ていますが、実際にはまったく異なる生態を持つ野生のネコ科動物です。
その最大の特徴は、毛皮の模様の多様性です。
コロコロは、住んでいる地域や個体によって模様が大きく異なり、縞模様を持つもの、斑点模様のもの、ほとんど模様のないものなどが存在します。
これまでに少なくとも6種類の毛皮パターンが確認されており、分類上も混乱を招いてきました。
そのため、かつては複数の種に分けられるべきだという意見もありましたが、現在は一つの種として扱われています。

生息地はアルゼンチン、チリ、ペルー、ボリビア、ブラジルなど南米各国にまたがっており、標高0mの平原から5000m以上の高地まで、幅広い環境に適応しているのも大きな特徴です。
前述した「パンパ」に必ずしも住んでいるわけではなく、乾燥草原、高山草原、低木林など多様なエリアで見られます。
行動様式については、夜行性とされる研究もあれば昼行性を示す観察もあり、はっきりとした結論が出ていません。
性格に関しては、外見の愛らしさとは裏腹に、極めて獰猛な性質を持っていることが知られています。
捕食対象はネズミなどの小型哺乳類が中心で、ときには鳥類や爬虫類、昆虫も捕らえます。
このようにコロコロは、未だ多くの謎を秘めた存在であり、その魅力は学術的にも、またビジュアル的にも注目を集めています。
そんなコロコロを映した動画が、ある団体によって公開されました。