画像
※ 画像はイメージです/ Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
biology

驚異の耐熱性をもつ「新種アメーバ」を発見、真核生物では史上最強 (2/2)

2025.12.02 17:00:46 Tuesday

前ページ地熱水の中に潜んでいた「ファイア・アメーバ」

<

1

2

>

何℃まで耐えられるのか?

実験では、30〜64℃まで17段階で培養温度を変え、耐熱限界を調べました。

その結果、

・42℃未満:成長ゼロ

・55〜57℃:最適成長温度

・63℃:細胞分裂(有糸分裂)を確認

・64℃:活発な運動が持続

という驚異の結果が得られました。

従来、真核生物の理論上限とされた60〜62℃を明確に突破しています。

さらなる高温では、

・66℃:保護用のシスト(休眠構造)を形成

・70℃:運動が停止するが、60℃に戻すと回復

・80℃:完全に死滅

という段階的な反応を示しました。

この「70℃からの復活」は特筆すべき点で、真核細胞の構造は熱に弱いとされる従来の理解を覆す結果です。

■ 高温でも壊れない細胞の秘密:耐熱タンパク質と遺伝子ネットワーク

ゲノム解析によって、このアメーバが高温を耐え抜く仕組みも一部明らかになりました。

とくに特徴的なのは以下の点です。

 ① 熱ショックタンパク質(HSP)の拡張

タンパク質の変性を防ぎ、折りたたみを補助します。

 ② タンパク質分解システムの強化

熱による損傷を素早く処理する能力が発達している。

 ③ タンパク質そのものが“熱に強い”

近縁種より、平均して約4℃も耐熱性が高かった。

また、60℃以上でも「安定」と推定されるタンパク質の数が5倍以上に増えていました。

以上のように、本種の発見は「真核生物は60℃を超えて成長できない」という従来の前提を覆すものです。

細胞分裂可能な上限温度を63℃に引き上げたことで、真核生物の限界線が大きく塗り替えられました。

さらに、この生物が示す強力な耐熱タンパク質や分子ネットワークは、生命の進化や極限環境への適応、さらには地球外生命探索における「生命の可能性」を考え直すヒントになると期待されています。

<

1

2

>

驚異の耐熱性をもつ「新種アメーバ」を発見、真核生物では史上最強 (2/2)のコメント

ゲスト

これなんとかして人間に組み込めないかな。
63度とか耐えられるならこれからくるであろう暑い地球にも余裕で対応できますし。
鳥インフルエンザも怖くない。

    ゲスト

    多分だけど仮に組み込めたとしてもずっと暑くなきゃいけなくて対応できる気温レンジ終わるから無理と思う。馬の中に住む方がまだ現実的。

    ゲスト

    組み込めたとして、体温を60度付近に維持しないと生きられない超非効率な生命になるだけではないのか……?
    その話は数億年後の暑くなりすぎた地球環境になってようやく検討するに値するレベルだと思う

    ゲスト

    腸内フローラもその温度帯に適応した群衆にさせなきゃならないから結構無理ゲーと思いますよ。

    ゲスト

    タンパク質だけじゃなくて人体を構成する物質全てを高温対応させないとダメなんじゃないかな。
    脂質とか体温60度以上にしたら形状を維持できなさそう。

    ゲスト

    それもう人間じゃなくね?

ゲスト

人体の全部の種類の細胞を一から全く別な生物のものとして作り変えて全体として人間の身体として振る舞わせて生活もそれに合わすのと、脳だけ格納容器に入れてどんな環境にも耐える機械の身体で暮らすのとどっちが簡単だろう?

コメントを書く

※コメントは管理者の確認後に表示されます。

0 / 1000

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

生物学のニュースbiology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!