海の上では“巨大な津波”が見えない
津波は陸に押し寄せるときには大きな被害をもたらしますが、太平洋の中央では姿を大きく変えます。
そもそも「津波(つなみ)」という言葉は、港を意味する“津(つ)”と“波(なみ)”を組み合わせた日本の古い呼び名に由来します。
昔の漁師たちの間では、沖の方で漁をしているときには特に異変を感じなかったのに、港に戻ってみると家屋が流され、大きな被害をもたらしているという謎の大波の存在が伝えられていました。
この港だけに被害をもたらす見えない大波を、津波と呼んだのです。
これは、津波の本質をよく表しています。津波は沖合を進むとき、高さがわずか数十センチほどしかなく、船に乗っていてもほとんど分からないほど静かです。しかし沿岸に近づくと、海底が浅くなることで突然大きく立ち上がり、人間に“波”として認識されるようになります。
このため現代においても、津波は海上を伝わる様子を観測することが非常に困難です。
従来は、海底の圧力変化を測る深海ブイ「DART(Deep-ocean Assessment and Reporting of Tsunamis)」や沿岸の潮位計が主な観測手段でした。
しかしどちらも点での観測に限られ、津波全体の形やどのように広がっていくかを正確にとらえることはできませんでした。
地震が起きるたびに津波の広がりをモデル計算で再現してきましたが、その正確さを“実際の津波”で確かめる方法がありませんでした。
しかし、それを可能にしたのが、2022年に運用が始まったSWOT衛星です。

SWOTは海面の高さを、幅120キロメートルの帯状(スワス)で高解像度に観測できるという特徴があります。
解像度は約2キロメートルで、海面のわずかな高低差まで読み取ることができます。
従来の衛星のように細い線状のデータではなく、海面を一枚の画像のように広く“面で”とらえることができるのです。
今回の地震では、SWOTが通過するタイミングと津波の進行が偶然重なり、太平洋の中央を進む津波の“実際の姿”が衛星の視野に収まりました。
研究チームは、このデータが津波研究の大きな転換点になると考えています。
衛星が捉えた複雑な津波の模様

カムチャッカ半島沖地震では、全長約400キロメートルにおよぶ断層が一気にずれ、海底が最大で4メートルほど隆起したと推定されています。
この急激な海底の変化が、津波を押し出す巨大な力となりました。
SWOTがとらえた海面には、その津波の複雑な構造が鮮明に現れていました。
最初に押し寄せる大きな波だけでなく、その後ろには細かな波が何列も続き、まるで編み込まれた帯のような模様をつくっていたのです。
これまでの理解では津波はそこまで複雑な波形にならないと考えられていたため、今回の観測はその見方を覆す結果となったのです。
ではこのような津波の実際の姿が観測から示されたことで、新たにどのようなことがわかったのでしょうか?




























![シルバーバック【カンタン!たのしい!水の生きもの砂絵セット】 幼稚園 小学校 入園 入学 お祝い プレゼント 準備 ([バラエティ])](https://m.media-amazon.com/images/I/515gZ4F-QYL._SL500_.jpg)
![[WILL CLENS] シューズパウダー 日本製 無香料 シューケアキット 靴 消臭 パウダー (1本)](https://m.media-amazon.com/images/I/41m8Ig2XigL._SL500_.jpg)

![[ハミィ] iFace Reflection スマホ 携帯ストラップ シリコン (ペールブルー)【スマホストラップ アイフェイス リング 携帯 iphoneストラップ】](https://m.media-amazon.com/images/I/21LcuCBOMqL._SL500_.jpg)




















