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Credit: canva
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脳が集中モードに入ると「体のある動作」が少なくなると判明

2025.12.11 07:00:52 Thursday

私たちは日常的に、呼吸と同じように意識せず行う動作があります。

その一つが「瞬き(まばたき)」です。

これまでは主に目の乾燥を防ぐための反射と考えられてきましたが、実はこの無意識の動作が、私たちの「集中力」と深く連動していることが、最新の科学研究によって明らかになりました。

カナダ・コンコルディア大学(Concordia University)の研究チームは、騒がしい環境で会話を聞き取ろうとする際など、脳が極度の負荷にさらされると、人間は「瞬きを意図的に抑制する」ことを発見しました。

この反応にはどんな意味があるのでしょうか?

研究の詳細は2025年9月5日付で科学雑誌『Trends in Hearing』に掲載されています。

Blinking less may mean brain is working harder, study shows https://medicalxpress.com/news/2025-12-brain-harder.html
Reduced Eye Blinking During Sentence Listening Reflects Increased Cognitive Load in Challenging Auditory Conditions https://doi.org/10.1177/23312165251371118

ノイズが強まると「集中モード」に突入する脳

従来の瞬きに関する研究は、ほとんどが視覚的な文脈、例えば、読書や運転中の目の動きに焦点を当てていました。

しかし今回の研究は、「聴覚」という異なる感覚を通じて、瞬きと認知機能の関係を調べた点に新しさがあります。

チームは約50人の成人参加者を対象に、ヘッドホンを通して短い文章を聞かせる実験を実施。

実験の鍵は、背景のノイズレベルを静かな状態から、言葉の聞き取りが非常に困難な「認知負荷が高い」状態まで変化させたことです。

アイトラッキンググラスで参加者の瞬きのタイミングと頻度を精密に記録・分析した結果、驚くべきパターンが明らかになりました。

・瞬きの抑制: 参加者は、文章を聞いている「最中」に、その直前や直後の期間と比べて、瞬きをする回数が一貫して低下しました。

・負荷の増大と抑制: この瞬きの抑制は、環境ノイズが大きくなり、言葉の理解が難しくなる、つまり「リスニング努力」(聴覚認知負荷)が増大するにつれて、より顕著になることが確認されました。

これは、が聴覚情報を解読するために、より多くの資源を必要とするとき、意識的な集中力とは別に、無意識に瞬きを「フリーズ」させていることを示しています。

瞬きという行為が、聴覚課題における精神的な努力を反映する、新たな生理学的指標として機能し得ることが示唆されたのです。

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