中国科学院「骨なし魚」を食卓へ――身の小骨80本超を遺伝子編集で消去
中国科学院「骨なし魚」を食卓へ――身の小骨80本超を遺伝子編集で消去 / A gibel carp. /VCG
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中国科学院「骨なし魚」を食卓へ――身の小骨80本超を遺伝子編集で消去

2026.01.06 22:00:21 Tuesday

中国の海南大学(Hainan University)などで行われた研究によって、コイ科の養殖魚ギベリオブナの「身の小骨」をゼロにできることが示されました。

身の中に80本以上も並ぶ細い筋間骨と呼ばれる小骨が、遺伝子編集で消えてしまったのです。

中国科学院の発表によれば、こうした小骨が完全に消えたギベリオブナを291尾も作り出され、「骨のない食べやすい魚」として実用化を目指しているとされています。

また新たな発表によれば実用品種まで到達した変異体は「中科6号」と新たに名付けられ、「高成長」「高耐病性」「低餌料要求量」という3つの特性も兼ね備えていることが報告されました。

喉に刺さる心配や小骨をよける手間から解放され、誰もが安心して魚にかぶりつける時代は本当にやって来るのでしょうか?

発表内容の詳細は2025年12月24日に中国科学院の公式ページにて報告されています。

中国、食卓向けに新たな「骨なし」魚を開発(China Creates New ‘Bone-Free’ Fish for the Dinner Table) https://english.cas.cn/newsroom/cas_media/202512/t20251225_1142179.shtml

骨なし魚は作れるのか?

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Credit:Canva

「魚の骨がのどに刺さる不安さえなければ、もっと気軽に魚を楽しめるのに」――誰もが一度はそう感じたことがあるのではないでしょうか。

魚の身には、太い背骨や肋骨のほかに細い“つっかえ棒”のような小骨がたくさん存在します。

特にコイ科の魚には筋肉の間に小骨(筋間骨)が多くあり、食べる際に取り除くのが大変です。

この「厄介者」のせいで美味しい魚料理が台無しになった経験に心当たりのある人も多いでしょう。

実際、中国では魚の小骨が産業発展を制約する一因とされてきました。

そこで研究チームはギベリオブナ(金魚の祖先と言われる魚)に注目し、この小骨形成遺伝子を標的に遺伝子編集で筋間骨のない魚を作り出すことを試みてきました。

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