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ナルシシズムと完璧主義が合わさると「めっちゃ生きづらくなる」 (2/2)

2026.01.11 12:00:27 Sunday

前ページナルシストには二つのタイプがある

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ナルシシズムのタイプで異なる苦痛の現れ方

自己愛を持つ人が完璧主義の「不一致」による苦痛から、強迫性症状につながる可能性が示されましたが、ナルシシズムのタイプによって、心の苦痛の現れ方には違いがあるのでしょうか。

研究結果は、誇大型ナルシシスト脆弱型ナルシシストとでは、症状へのつながり方に異なる傾向が示されました。

誇大型ナルシシストは、「自分は特別だ、特権を持っている」という誇張された自己評価を持っていますが、実際望んだ地位に着けない場合、強迫症状が現れます。

通常の人は、こうした場合に単に「もっと頑張ろう」と考えますが、誇大型ナルシシストは「なぜ自分は完璧ではないのか」「なぜ認められないのか」という思考が、自分の意思に反して何度も頭にこびりついて離れなくなります。

強迫観念として、考えたくないのに頭に浮かび続ける「思考のループ」に留まる傾向があるのです。今回のデータでは、そのような誇大型は強迫行為よりも強迫観念側との関連が目立つ傾向が見られました

一方で、もともと不安を感じやすい脆弱型の人は、理想に届かない自分に対して強い「恥」や「恐怖」を感じるため、単に頭の中で悩むだけでは収まりません

その耐えがたい不安をなんとか抑え込もうとして、何度も確認を繰り返したり、自分なりの儀式を行ったりする「強迫行為」という具体的な行動にまで支配されてしまうのです

そのため脆弱型では不一致による「逃れられない不安から儀式的な行動(強迫行為)」を繰り返すという関連が目立ちました。

ここでいう儀式的な行動とは、例えば執拗に何度も確認を繰り返し「完璧に管理できている感覚」を得ようとする確認行動や、 執拗に手を洗うことで「不純なもの(ミスや汚れ)」を洗い流そうとする洗浄行動などです。

そしてどちらの場合も、完璧主義がナルシシズムの特性と強迫症状の橋渡しをしているのです。

なぜ、不一致は自己破壊的な行動を生むのか?

この結果は、ナルシシズムが単に他者に害を与える特性ではなく、自分自身にも大きな損害を与えるという、自己愛の「内部的なコスト」を浮き彫りにしています。

ナルシシストは、理想的な自己イメージを作り上げますが、この理想像を現実として維持するために、外部からの承認に大きく依存します。

この理想像が現実によって維持できなくなった時、彼らは「自己調整の危機」を迎えます。

脆弱型ナルシシストの場合、この危機はより深刻で、恥や恐れを伴います。

彼らは、その強烈な不安に対処し、失われたコントロール感や安全を取り戻そうとする手段として、強迫的な儀式に頼ってしまうのです。

「ま、いっか」が心を救う

今回の研究は、私たちが抱える「生きづらさ」に一つのヒントを与えてくれます。

もしあなたが、何かに対して「ちゃんとやらなきゃ」と過剰に思い詰め、確認や修正がやめられなくなってしまったら、それは能力不足のせいでも、単なる心配性のせいでもないかもしれません。

心の奥底にある「完璧な自分でいたい」という高いプライドが、現実のあなたを追い詰めているサインである可能性があります。

「理想通りじゃなくても、世界は終わらない」 「今日の自分は、これで十分」

そうやって、理想と現実のズレ(不完全さ)を許してあげる「ま、いっか」という感覚こそが、ナルシシズムの呪縛と強迫的な不安から、あなたの心を救う鍵になるのかもしれません。

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