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ライオン、トラ、クマが家族になった話 / Credit:Canva
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【実話】ライオン、トラ、クマの3頭が家族になった話 (2/2)

2026.01.12 11:30:34 Monday

前ページ救出されたライオン、トラ、クマの「あり得ない絆」の始まり

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トラウマが生んだ家族、そして別れ

生物学的に見れば、この関係は「成立しないはず」でした。

トラは単独性が強く、他の捕食者を排除します。

クマも基本的には孤立的で、成獣同士が長く一緒に過ごすことはありません。

ライオンは社会性を持ちますが、それは同種に限られ、他種の捕食者には敵対的です。

それでも3頭は争うどころか、明らかな親和行動を示しました。

一緒に食事をし、体を寄せ合って眠り、互いの体を舐めて毛づくろいをしました。

トラのシア・カーンがクマのバルーの肩に頭をこすりつけ、ライオンのレオがバルーに舐められながら眠る光景は、施設を訪れた人々を驚かせました。

これらは、相手を「安全な存在」と認識していなければ見られない行動です。

背景にあったのは、幼少期に共有した極度のトラウマ体験でした。

暗く閉ざされた地下室で、飢えや恐怖、痛みにさらされる中、そばにいたのは互いだけでした。

このような状況では、強いストレス反応と同時に、「一緒にいると恐怖が和らぐ」という学習が起こります。

結果として、相手の存在そのものが安心の源となり、種を超えた強固な結びつきが形成されたと考えられます。

この3頭は施設で本当に幸せな時間を過ごしました。

それでも年月が流れ、別れの時が訪れます。

2016年、ライオンのレオが肝臓の腫瘍で亡くなりました。

残された2頭は、レオがよく過ごしていた場所の近くに留まり、活動量を落としたといいます。

2018年にはトラのシア・カーンが高齢と体調悪化で死亡し、クマのバルーが初めて完全な「独り」になります。

それでもバルーは穏やかに余生を送り、訪問者と触れ合いながら、やがて2025年の春に介助の末、静かに生涯を終えました。

3頭は最終的に同じ場所に埋葬されています。

ライオン、トラ、クマという「あり得ない組み合わせ」が長い年月、家族として暮らした事実は、自然界のルールが絶対ではないことを示しています。

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