「銅の3倍」を実現した新しい金属材料「θ-TaN」
研究チームが実験的に実現したのは、「θ-TaN」と呼ばれる金属材料です。
これはθ相(シータ相)という特殊な結晶構造の窒化タンタルです。
このθ-TaNの熱伝導率を測定したところ、室温で約1,100 W/mKという値が得られました。
これは銅や銀のほぼ3倍にあたります。
金属としては、常識はずれの熱伝導率です。
では、なぜこれほど高い熱伝導率が実現したのでしょうか。
研究チームは、その理由を複数の実験手法で詳しく調べました。
まず、この材料では電子とフォノンの相互作用が極めて弱いことが確認されました。
つまり、電子が原子の振動とあまりぶつからないのです。
電子が原子の振動に邪魔されにくいため、熱を効率よく運べる状態になっています。
さらに、原子の振動のエネルギーの並び方に特徴があることも分かりました。
振動の種類どうしのあいだに大きな“段差”ができていて、そのおかげで振動どうしがぶつかりにくい構造になっていたのです。
これにより、振動が運ぶ熱も減速しにくくなります。
つまりθ-TaNでは、電子とフォノンのどちらも「足止めされにくい」状態が同時に成立していました。
この二重の効果が、金属としてこれほど高い熱伝導率を生み出していると考えられています。
研究チームは、この材料が将来、AI用のチップやデータセンターのサーバー、航空宇宙機器、量子コンピューターなど、特に発熱が大きい分野で役立つ可能性があるとしています。
この研究は、「金属の熱伝導には限界がある」という長年の常識を見直すきっかけとなる成果です。
放熱材料の設計思想そのものを変えるかもしれない大きな発見だと言えるでしょう。
























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電気抵抗値はどうなんだろうか???
「単価の高い希少金属のタンタルを原料として、窒化タンタルとして特殊な結晶構造をとらせる」と聞くと、純銅と比べてそれなりに単価が高くなりそうです。
銅のヒートシンクのように反対側を空冷用のフィンにするよりも、水冷か油浸にしないと、材料費が嵩みそうです。
ダイヤモンドカッターは鋼のカッターよりも高価だがコンクリートや石材の切断に使われている。
強化カーボンカーボンよりも鋼の方が安価であるのにもかかわらず現代のF1レース用の車体にはオール鋼製のものは廃れていて、強化カーボンカーボン製のものが使われている。
半導体回路や太陽電池等にもシリコンよりも高価なガリウムヒ素が使われている例もさほど珍しくはない。
θ-TaNの場合も同じ事で、“銅では性能不足で使えない”場合があるのでθ-TaNのような高熱伝導率素材が求められているのだから、材料費の問題ではないのですよ。
どの材料であっても最初は高額で手が出せるものではないので今後に期待してます!
窒化タンタルは金属じゃないでしょ
何言ってんの?
塩化ナトリウムが金属だと思ってんの?
この論文で扱われているθ-TaNが「金属」と言える理由は、電子構造と電気伝導の二つの観点から明確に示されている点にある。第一に、第一原理計算によるバンド構造では、Taのd軌道とNのp軌道に由来する複数のバンドがフェルミ準位を横切っており、ブリルアンゾーンのどの方向にも禁止帯が開かないことが示されている。これはフェルミ準位に常に有限の状態密度が存在する、固体物理学的に典型的な「金属バンド構造」である。第二に、実験的な電気伝導率測定では、室温で約1.5×10^6 S/mという値が得られており、一般的な金属と同じオーダーに入る。この値に基づいて著者ら自身も「金属的性質を確認した」と明記している。ここで重要なのは、「金属かどうか」の判定基準と「熱を何が運ぶか」という議論が別物である点である。金属か否かは、フェルミ準位を横切るバンドの有無やバンドギャップの存在、そして高い電気伝導率の有無で決まる。一方で、熱伝導では電子とフォノンのどちらが支配的かは材料ごとに異なり、電子的に金属であってもフォノンが熱の大部分を運ぶ場合がありうる。θ-TaNはまさにその例であり、熱伝導率の温度依存が通常の金属と異なり温度上昇とともに強く減少することから、熱流は格子振動が支配的であると結論される。また、電気伝導率が金属並みに高いという事実は、θ-TaN内部に自由電子が多数存在し、外部電場に対して電子が容易に加速され得ることを意味する。これらの点から、θ-TaNは電子的には明確に金属でありながら、熱輸送機構としてはフォノン優勢な金属材料として特徴付けられる。絶縁体や典型的な半導体では、価電子帯がほぼ満杯でフェルミ準位近傍に利用可能な状態が少ないため、同じ電場を印加しても流れる電流は桁違いに小さくなる。その意味で、θ-TaNのようにフェルミ準位をまたぐ連続したバンドと高い状態密度を持つ物質は、「自由電子ガスを含む導体」として扱うのが自然である。したがって、この物質が金属と呼ばれているのは単なる名前の問題ではなく、第一原理計算と輸送測定という一次データの双方に裏付けられた物理的な分類である。要するに、「電子的には金属だが熱は主にフォノンが運ぶ」という一見奇妙な振る舞いも、電子構造と輸送機構を区別して見れば矛盾なく理解できる。
自己レスさんに物性について質問です。
この「θ-TaN」材料の開発は、面積と厚みにおいて実用レベルまで達しているのでしょうか?
後付けの放熱板として使うことを考えると、近年のGPU/CPUパッケージ上面の放熱板は大面積です。その表面をカバーして載せるとなるとそれなりの広さや厚みが必要なように思えます。
また、靭性や耐熱温度が高ければ、薄くしてパッケージ組み込みの放熱板として利用できそうにも思えます。どんな物性なんでしょう?(ついでに絶縁性や耐腐食性が高ければ、放熱側の面を直接水冷できて便利そうです)
自己レスさんにもう1つ質問です。実用面での興味です
θ-TaNのような構造物には、(光が結晶を通る際に複屈折を起こす方解石のような)熱伝導に関する異方性があるのでしょうか?
あるいは、電圧や磁場をかけることで異方性を実現できるものでしょうか?
筐体の中で、放熱体の側表面からの対流や放射を少なくして熱を運搬できれば、製品設計の自由度があがりそうです。
確かに窒化物は金属材料というよりセラミックですね。窒化ケイ素みたいなもん
窒化タンタル鍋がミシュランレストランの厨房に並ぶ日は来るのか
あくまでも嘘
金属の熱伝導率と電気伝導率にはヴィーデマン・フランツの法則という簡単な比例関係(温度一定の場合)があり、ということは、金属の熱伝導の大部分は伝導電子が担っているという理解になる。
つまり、金属の熱伝導度が高いということは、大抵は電気伝導度が高いということと等価となる。
で、銅の伝導度は室温で 6.0×10^7 S/m という非常に高い値を持ち、その値は 6.3×10^7 S/m の銀と大きく違わない(5%しか違わない)。
熱伝導率が銅の3倍ということは、それはほとんど銀の3倍といっても差し支えない。
超電導状態の物質を除き、銀はこの世で最も伝導度が高い金属である。
それを大きく越える物質ができたというのは考えにくい。
一方、熱伝導は格子振動(フォノン)によっても媒介される。
実際、絶縁体であるダイヤモンドは、1,000 〜 2,200 W/m·Kという熱伝導率を持ち、銅の 394 W/m·K の 3 ~ 5倍になる。
今回の物質は、伝導電子とフォノンの相互作用が極めて弱いという説明だが、ダイヤモンドのような硬い物質に、一応金属的な性質を示す程度の導電性が付与されたイメージだろうか。
窒化アルミニウムも金属ですか。
これが量産されれば製造コストも下がるだろうから、後は材料のコストによるんじゃないかな。
熱伝導率が最強のダイヤモンド(人工的に合成された単結晶の場合の例では熱伝導率が3320W/mK)で作られたヒートシンクが実用化されていて、製品によって熱伝導率に大きな違いが見られるものの、中には熱伝導率が1500~2000w/mKを謳っている製品も既にあるというのに、熱伝導率がそれよりも劣る1,100 W/mKに過ぎない上に、実用化もまだこれからの課題であるθ-TaNが
>将来、AI用のチップやデータセンターのサーバー、航空宇宙機器、量子コンピューターなど、特に発熱が大きい分野で役立つ可能性がある
と考えられている理由は何なのだろうか?
そりゃいくらダイヤモンドと言っても、最強なのは熱伝導率に関してだけの話であって、他の様々な物性や、製造に関わる様々な要素の中には欠点や短所も存在しているであろう事は想像に難くありません。
しかし、それらのダイヤモンドの欠点や短所になる要素の“全て”において、θ-TaNが優っているとは限らず、むしろダイヤモンドよりも劣っている要素も複数存在しているであろう事もまた想像に難くありません。
だから「(より高い熱伝導率を持つダイヤモンド製ヒートシンクが既に実用化されているにもかかわらず)θ-TaNの放熱材としての可能性が注目される理由」についても記事に書いて欲しかった。
窒化チタンアルミが、ジェットエンジンのタービンブレードに、使われる様な話も聞いていますが、θ–TaNの
製品 形態 加工性 薬品性等 放熱用とか導電性が
記されていますが、判ればお願いいます。
この『θ–TaN』の電気抵抗値が気になります。もし極低温にした場合に、何度位で『超電導』を示すのか気になります。
タンタルが希少金属なのが痛い
高価すぎるしレアメタルだしでははははだわさ。