犬が聞いていたのは言葉ではなく「古い音のルール」かもしれない
研究チームは、犬が飼い主の意図どおりに行動した場面の「bü」を詳しく分析しました。
すると、同じ「bü」という意味のない音でも、統計的に区別できる音の違いが見つかりました。
特に強く表れていたのは、「肯定(Yes)」と「否定(No)」に相当する違いです。
「肯定(Yes)」に当たる声は、高めでなめらか、音程変化が比較的小さく、ノイズが少ない傾向を示しました。
また発声は短く、繰り返し頻度が高い特徴も見られました。
一方、「否定(No)」に当たる声は、低いところから始まり、音程の上下が大きく、発声時間も長めになる傾向が確認されました。
つまり飼い主が発した同じ「bü」でも、「来て」と促すときと、「来ないで」と止めるときでは、声の高さやなめらかさ、長さなどが変わっていたのです。
ここで大切なのは、犬が英単語を理解したわけではない点です。
犬が手がかりにしていたと考えられるのは、声に含まれる「近づいてよい」「近づかないほうがよい」というシンプルな音のサインです。
さらに今回の研究では、「ここ」と「あそこ」に当たる条件の間にも、弱いながら音響的な違いが見られました。
ただし、こちらはYes/Noほどはっきりした違いではありません。
そのため、「bü」の声にはまず「やっていい/やめて」に当たるYes/Noの違いが比較的はっきり表れ、そこに加えて「ここ/あそこ」に関わる違いも一部含まれていた、と考えるのが正確です。
私たちの日常感覚にも、これは少し重なるところがあります。
犬や小さな子どもを呼ぶときには、つい高く明るい声になります。
反対に、危険なものに近づこうとした犬を止めるときには、低く強い声になりがちです。
研究チームは、こうした違いが犬との日常的な学習だけでなく、哺乳類に広く共有された古い音のルールとも関係している可能性に注目しています。
これまでの研究では、多くの哺乳類で高く澄んだ声は接近や友好的な状態を促し、低く荒い声は回避や警戒を促すことが知られてきたからです。
私たちが犬に話しかけるとき、犬は声の高さやリズムに残る、言語以前からの古いコミュニケーションの手がかりを聞き取っているのかもしれません。

























![クリーンプラネット [つけ置き強力洗剤] デトックス丸洗浄 プロフェッショナル 300g (衣類用漂白剤・非塩素タイプ)](https://m.media-amazon.com/images/I/51WGutdz9PL._SL500_.jpg)
























