「短くまとまっている」ほど覚えやすいとは限らない
研究チームは今回、150人以上の大学生を対象に3つの実験を行いました。
参加者が見たのは、あまり知られていない旅行先を紹介する動画です。
一方のグループは、30秒から2分半ほどの短い動画を複数本つなげたものを見ました。
もう一方のグループは、同じく合計10分程度の長尺動画を見ました。
ここで重要なのは、単に「短い動画のほうが情報量が少なかった」という比較ではない点です。
研究では、ナレーションの語数や動画の長さをできるだけそろえ、同じ程度の情報を「断片的に見る場合」と、「連続した流れで見る場合」を比べています。
実験1では、参加者に記憶テストがあることを知らせず、自然に動画を見てもらいました。
その後、動画内容に関するテストを行ったところ、ショート動画を見た参加者は、長尺動画を見た参加者よりも直後の正答率が低くなりました。
さらに実験2では、参加者にあらかじめ「内容を覚えてください」と伝えました。つまり、より学習に近い状況です。
それでも結果は同じ方向を示しました。
ショート動画を見たグループは、長尺動画を見たグループよりも直後の記憶成績が低く、翌日までの忘却率も高かったのです。
これは、ショート動画が「わかりやすく感じる」ことと、「あとで正確に思い出せる」ことが、必ずしも同じではないことを示しています。
短くまとまった情報は、その場では理解しやすく感じられます。
しかし、次々に場面や内容が切り替わる形式では、情報同士をつなぎ合わせ、頭の中で整理する時間が足りなくなる可能性があります。

























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