脳と精巣は1万3442個の共有タンパク質をもつ
脳と精巣には、以前からいくらかの関連性が認められていました。
例えば、ある研究では、脳障害と性機能障害、また知能と精液の質における関連性が指摘されています。
そして今回の研究は、なぜ脳と精巣にそれら関連性がみられるのかを説明するものとなりました。
最初に研究チームは、脳、精巣、心臓、腸、卵巣、胎盤を含む33種類の器官のタンパク質を比較しました。
その結果、それらの器官の中で、脳と精巣がもっとも多くのタンパク質を共有していると判明。
人間の脳を構成する1万4315個のタンパク質と、精巣を構成する1万5687個のタンパク質のうち、1万3442個のタンパク質が両方に共通していたのです。
この発見は、「脳と精巣がすべての器官の中で最も多くの遺伝子を共有している」という遺伝子発現研究によっても裏付けられています。
では、どうして脳と精巣はこれほど酷似しているのでしょうか?研究はその理由も明らかにしています。