夜中に「嫌な記憶」が再生されやすい理由
では、なぜこうした記憶は昼間よりも夜中に強く現れるのでしょうか。
その理由の1つとして、脳の「デフォルト・モード・ネットワーク」が関係していると考えられます。
デフォルト・モード・ネットワークとは、休んでいたり、ボーッとしているときなど、何か特定の作業に集中していない状態で働きやすい脳のネットワークです。
このネットワークは、記憶の整理、自己反省、未来の想像、自分について考えることなどに関わっています。
日中は仕事、学校、家事、会話、スマホの通知など、外からの刺激がたくさんあります。
そのため、嫌な記憶が浮かんでも、別の作業に注意が移りやすい状態です。
しかし夜になって部屋が静かになり、体を横にして、外からの刺激が減ると、脳は内側の情報に目を向けやすくなります。
そのとき、デフォルト・モード・ネットワークが過去の出来事や未来の不安を材料にして、頭の中でシミュレーションを始めるのです。
本来これは、未来に備えるための自然な働きです。
しかし、問題を解決する方向ではなく、同じ場面をぐるぐる再生する方向に進むと、反省は「反すう」に変わってしまいます。
反すうとは、嫌な出来事や不安な考えを何度も繰り返し考えてしまう状態です。
反省が「次はこうしてみよう」と未来に前向きに向かうのに対し、反すうは「なぜあんなことをしたのか」「もう取り返しがつかないのではないか」と、同じ場所を回り続けます。
この違いはとても重要です。
同じ嫌な記憶を思い出す行為でも、そこから学びを取り出せるなら反省(内省)になります。
しかし、自分を責め続けるだけなら、不安や眠れなさを強める反すうになってしまいます。
では、夜中に嫌な記憶が再生されたとき、どう対処すればよいのでしょうか。




















































