大声でギネス記録を更新
今回、マクグレイル=ベイトアップ氏が破ったのは、1994年に北アイルランドの小学校教師アナリサ・フラナガン氏が記録した121.7dBです。
フラナガン氏は「quiet(静かに)」という言葉を叫び、長らく記録保持者となっていました。
マクグレイル=ベイトアップ氏は、娘と一緒に最も大きな音量を出せる言葉を探し、最終的に「now」に決めたといいます。
記録挑戦は5月2日、キャンベラのラジオスタジオで行われました。
現場には専門の音響技師と立会人が入り、記録ファイルはギネス世界記録へ送られました。
その結果、同氏は122.4dBというギネス記録を更新したのです。
【同氏が「now」と叫ぶ映像は、こちらの記事内でご覧いただけます】
122.4dBと121.7dBの差は、数字だけ見るとわずか0.7dBです。
しかしデシベルは対数で表されるため、音のエネルギーとしては単純な足し算ではありません。
この差は、音響エネルギーで見るとおよそ17%の更新にあたります。
ただし、この挑戦には代償もありました。
マクグレイル=ベイトアップ氏は、たった一語を記録するために7回も挑戦し、その後数日間は声がしわがれてしまったと話しています。
本人は「実際に練習する方法はない」と語っており、世界記録挑戦のためには声をその日に温存するしかなかったようです。
ちなみにマクグレイル=ベイトアップ氏が世界記録を破るのは、これが初めてではありません。
実は彼は過去に、まったく別のギネス記録を保持しており、2019年に、18メートル離れた40センチの的に10本の矢を射るスピード記録を樹立しています。
ただしその記録は、9か月後に7歳の少年によって大きく更新されました。
それでも彼は、記録が破られることを前向きに受け止めています。
「記録とは破られるためにあるものです」と彼は語っています。
静かな子どもだった男性が、演劇と町の布告を通じて声を鍛え、ついにはジェットエンジン級の“大声”で世界記録に届きました。
人間の声には、思っている以上の可能性が眠っているのかもしれません。




















































