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psychology

現代人が手放すべき「5つの危険な思い込み」を哲学が語る (3/5)

2026.07.04 12:00:00 Saturday

前ページその2「真実の愛を見つければ、私は幸福になれる」

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その3「私には、一生変わらない”私”がいる」

3つ目の思い込みは、「私には、一生変わらない“私”がいる」という考えです。

人はつい、「自分はこういう人間だから」と考えます。

過去の性格、失敗、習慣、他人からの評価をもとに、自分という存在を固定してしまうのです。

しかし、「変わらない私」が本当にどこかにあるのかという問題は、哲学でも長く議論されてきました。

この考え方に対して、スコットランドの哲学者デイヴィッド・ヒュームは、興味深い疑問を投げかけました。

ヒュームによれば、自分の内側をよく観察しても、永遠に変わらない「私」そのものは見つかりません。

そこにあるのは、思考、感覚、記憶、感情、欲望といった、移り変わる経験の連なりです。

つまり、私たちはどこかに固定された核を持つ存在というより、多くの経験が束になり、流れ続けている存在だと考えられるのです。

仏教の「無我」の考え方にも、これに近い発想があります。

私たちが普段「自分」だと思っているものは、変わらない実体ではなく、身体、感覚、記憶、感情、意識などが一時的に組み合わさったものだと見なされます。

もちろん、これは「自分など存在しない」と単純に言いたいわけではありません。

重要なのは、自分を過去の性格や失敗に閉じ込めすぎないことです。

人は変化し、成長し、考え方を更新できる存在です。

「自分はこういう人間だから仕方ない」という言葉は、ときに自分を守る盾になります。

しかし同時に、それは自分の可能性を閉じ込める檻にもなってしまいます。

哲学が教えているのは、「本当の私は一生変わらない」と決めつけるのではなく、変化し続ける存在として自分を見つめ直すことの大切さです。

次ページその4「世界はきっと、私に意味を与えてくれる」

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