「人と違うことを言おうとすると否定的なコメントになりやすい」は本当か?
では、本当に「他人と違うことを言おうとする」と、否定的なことを言いがちになるのでしょうか。
これを明らかにするため研究チームは、Redditにおけるそれぞれのコメントが他の内容からどれくらい意味的に離れているかをAIによって分析しました。
その結果、否定的なコメントやスレッドの後半に投稿されたコメントほど、内容の意味的な独自性が高くなっていたのです。
つまり、会話が進むにつれて、「他の人とは違う内容を書こうとする」傾向が高まっており、その結果として独自性を出しやすい否定コメントが選ばれやすくなっていることが、データ的にも示されたのです。
コミュニティ全体についても同じような分析を行うと、時間が経ったコミュニティほどコメント内容の意味的な多様性が高く、その多様性が高いほど全体の内容も否定的になっていました。
さらに意味的な多様性を統計的に考慮すると、コミュニティの経過時間とネガティブ化との関連は見られなくなりました。
研究チームは、SNSの雰囲気がだんだん荒んでいくという問題については、次のような予測をしていましたが、実際調査結果もこの流れと一致していたのです。
会話が続く
→ すでに多くの意見が出る
→ 他人と違うことを言いにくくなる
→ ネガティブな視点が「まだ言われていない意見」として使いやすくなる
→ 全体のポジティブさが少しずつ失われる
さらに、この傾向は最初の会話がポジティブだった場合ほど強く現れました。
これは、周囲がポジティブな発言ばかりの状況では、ネガティブな発言そのものが他人との差を作りやすいためだと研究チームは考えています。
反対に最初から否定的な会話では、後からポジティブな意見を書くことも周囲とは異なる発言になります。そのため最初から否定的だったスレッドでは、時間とともにネガティブになる傾向は弱くなっていました。
































