爪の根元にある半月部分と心不全、肝硬変、関節リウマチなど幅広い疾患との関連性
爪の根元にある半月部分と心不全、肝硬変、関節リウマチなど幅広い疾患との関連性 / Credit:Canva
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心不全、肝硬変、関節リウマチ――爪の根元の「赤い半月」に集まった70年分の報告 (2/2)

2026.09.15 22:00:40 Tuesday

前ページ白い半月は、爪をつくる現場

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なぜ指先に、体の異変が映るのか

なぜ指先に、体の異変が映るのか
なぜ指先に、体の異変が映るのか / Credit:Canva

手がかりとして挙げられているのは、爪の下の細い血管です。

著者らは、白いはずの半月が赤く見えるのは、たいていの場合、その下を走る毛細血管が広がり、流れ込む血液が増えるためだと述べています。

さらに、血管の上を覆う組織が薄く、光を通しやすい状態であれば、血液の赤さはいっそう透けて見えやすくなると説明しています。

顕微鏡で確かめた報告もあります。

2013年の症例報告では、赤い爪半月のある成人男性の組織を調べたところ、爪をつくる層の浅いところに、軽く広がった血管がふだんより高い密度で集まっていました。

広がっただけでなく、血管の数そのものが増えていたのです。

著者らは、全身をめぐる何らかの因子か、その場所に限られた因子が、爪の組織に新しい血管を作らせているのではないかと考えました。

体のどこかで進んでいる病気が、めぐってきた因子を介して指先の組織を変えていると考えれば、遠い臓器と爪の色が一本の線でつながります。

ただし、さまざまな病気と赤い爪半月を結ぶ詳しい仕組みまでは不明です。

また今回のレビューは過去に報告された症例を集めたものであり、「赤い爪半月」のある人のうちどれだけが病気を抱えているかという頻度や、その的中率を測った研究ではありません。

それでも、今回の研究は赤い半月を見つけた医師が何を確かめ、思い浮かべるべき病気の候補を、70年分の報告から一覧にまとめたという点において重要です。

この知識があれば、爪の赤い半月は医師の視線を指先から体全体へ動かす合図になり得るからです。

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