Tレックスは哺乳類並みの体温36.3℃だった――歯の化学分析で判明
Tレックスは哺乳類並みの体温36.3℃だった――歯の化学分析で判明 / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部
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Tレックスは哺乳類並みの体温36.3℃だった――歯の化学分析で判明 (3/4)

2026.09.23 17:06:10 Wednesday

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まわりより温かい体なら、寒い土地にも行けた

まわりより温かい体なら、寒い土地にも行けた
まわりより温かい体なら、寒い土地にも行けた / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

体温が36℃くらいでも、まわりの気温も同じくらいなら、自分で体を温めていた証拠にはなりません。

そこで研究チームは、当時のヘルクリークの気温とくらべました。

1つ目の手がかりは、同じ地域の地層から見つかった二枚貝(イシガイの仲間)です。

同じ温度計の方法を使った別の研究では、当時のおよそ30万年分の温度が22.6〜30.5℃、平均で約25.9℃と出ています。

今の同じ仲間の貝ではこの値が夏の気温と合うので、これは暖かい季節の温度だと考えられています。

Tレックスの体温は、この貝から出た温度よりはっきり高いという結果でした。

2つ目の手がかりは、コンピューターで当時の気候を再現したシミュレーションです。

空気中の二酸化炭素を産業革命前の3倍にすると、ヘルクリークあたりの暖かい月の気温は24.9〜29.5℃、1年の平均は17.8℃になりました。

6倍にした場合は、夏の暖かい月で27.7〜33.4℃、1年の平均は20.7℃でした。

こうした比較から研究チームは、Tレックスがまわりの環境より高い体温を保っていたと結論づけています。

自分の体で熱を作り、体温を整える動物を「内温動物」と呼びます。

今回の36.3℃は、今の内温動物とくらべられる値です。

イーグル氏は、この温度は「爬虫類やナマケモノのようなゆっくりした哺乳類より高く、鳥よりは低い」もので、だいたい予想どおりだったと話しています。

さらにこの結果は、ティラノサウルスの仲間が活発に動き回る動物で、エネルギーを速いペースで使う体をまかなうために獲物を追ったり死がいをあさったりしていた、という考えを支えるものだと見ています。

体温が分かると、Tレックスがどこでくらせたのかも見えてきます。

研究チームは当時の北アメリカ大陸の気候シミュレーションを使い、この体温のTレックスがすめそうな場所を割り出しました。

すると、寒い北の地域もふくめて、北アメリカ大陸の大部分にTレックスが行けた可能性があるという結果になりました。

これは、ずっと北のアラスカ北部「ノーススロープ」でもティラノサウルスの仲間の化石が見つかっていることと合います。

ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジの古生物学者アレッサンドロ・キアレンツァ氏は「白亜紀のうだるような暑さの中でも、アラスカの冬は体の冷たい恐竜には寒すぎただろう」と話しています。

次ページでは、恐竜はみんな温かい体だったの?

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