ふんの中の羽根は、どんな鳥のものだったのか?

研究チームは、マイクロCT(中身を3Dの地図のように写し取る装置)で、糞石の中を調べました。
すると、割れ目から見えていた1本のほかにも、羽根がいくつも入っていました。
羽根のほかに、鳥の脚の骨と魚のうろこも見つかりました。
こうした骨から、羽根の持ち主はヘスペロルニス類という鳥のなかまだと考えられています。
ヘスペロルニス類は、空を飛べず、水辺でくらしていた鳥のなかまです。
今の鳥にかなり近い親せきですが、今の鳥のグループには入りません。
羽根のつくりも、水辺の鳥だという見立てと合っていました。
羽根の真ん中には軸が通っていて、そこから細い枝のような毛がたくさん生えています。
今回の羽根では、この細い毛がとても密に並んでいました。
こうした並び方は、今の水鳥の羽根にも見られる、水がしみこみにくくなるしくみです。
研究者たちは、この羽根の一部は今のペリカンの羽根と同じくらい水をはじいたかもしれない、と報告しています。
では、いっしょに出てきた魚のうろこは何だったのでしょうか。
うろこは、ガーという魚のとても小さなものでした。
研究チームは、これをこの鳥の最後の食事だとみています。
鳥は死ぬ少し前に、魚を食べていたと考えられるわけです。
研究チームの見立てどおりなら、鳥がガーを食べ、その鳥を恐竜が食べ、残ったふんが化石になったことになります。
そうだとすれば、1つのふんの化石に「食べた」と「食べられた」の2段重ねの手がかりが残っていたことになります。


























