「長く付き合いたい」気持ちは、揺れのどこに表れたのか?

研究チームが注目したのは、自分の揺れの動きから相手の揺れをどれだけ予測できるかという、「向きのある揺れの結びつき」です。
分析の結果、自分の揺れが相手の揺れをよく予測できていた参加者ほど、その相手との長い付き合いに強い関心を持っていました。
この関係は、相手の見た目の魅力の影響を差し引いても見られました。
一方で、2人の揺れが単に似ているかどうかは、長い付き合いへの関心を予測していませんでした。
さらに、この揺れの結びつきが予測したのは長い付き合いへの関心だけで、短い関係への関心は予測しませんでした。
研究チーム自身も、長い付き合いへの関心だけが予測されたことに興味をひかれたといいます。
チームは、この揺れの結びつきが2人のコミュニケーションの質を映しており、それが性格の相性のよさを表しているのではないかと考えています。
過去に合奏の研究で、揺れの結びつきが演奏者どうしのやりとりを映し、演奏の出来ばえを予測していたことを確かめており、今回の見方はその結果とも合います。
さらに、会場に流す音楽を変えることで、体の揺れや恋愛への関心が変わるかどうかも調べました。
半分の会場ではピンク・フロイドの「Comfortably Numb」のような落ち着いた曲を、残りの半分ではスティービー・ワンダーの「Superstition」のような思わず体が動くノリのよい曲を流しました。
すると、もう一度会いたいと答えた人の割合は、落ち着いた曲の会場で45%、ノリのよい曲の会場で50%と、わずかな差ながら違いが出ました。
チャン氏は、音楽は最も強い要因ではないとしつつも、この結果は、息を合わせた動きを促す音楽がつながりの感覚や次のデートへの思いを強めうることを示していると述べています。
チームは、この方法が赤ちゃんと親のやりとりや、言葉でのやりとりが難しい人たちの研究にも応用できる可能性があるとしています。
今回の研究は、相手と長く付き合いたいという気持ちが、言葉だけでなく、2人の間で交わされる無意識の体のやりとりにも映っている可能性を示しました。
会話が盛り上がったかどうかだけでなく、2人の体がどんなふうに響き合っていたかにも、長く付き合いたいという気持ちが静かに映っているのかもしれません。
とはいえ、デート中に相手の揺ればかり目で追いはじめると、今度は会話の中身がまったく頭に入らなくなるのでご用心を。





















