脳とコンピューターのギャップを「昆虫」が埋める
インターネットの原型であるARPANET開発へ資金援助をしたことでも有名なDARPAは、アメリカ軍隊における重要な調査機関でもあります。そんな強力な機関が現在関心を持っているのが、「兵隊の脳」をプログラムできるブレイン・コンピューター・インターフェースを作り出すことです。
つまり、DARPAは「人間や動物の脳」と「コンピューター」をギャップを埋めるようなテクノロジーの開発に力を入れているのです。
DARPAは現在、昆虫の脳の解析を進めてくれる企業に対して、100万ドルのオファーを提供しています。入札に成功した企業は、まず昆虫の中央知能システムのマッピングに関する研究の可能性を示す必要があります。そしてさらに、より高性能なAIハードウェアを完成させるために、昆虫の脳の構造を用いた「概念実証」プラットフォームを実現化させなければなりません。
少なくとも現段階において、このプロジェクトには長期戦が予想されています。しかし、これらのプロジェクトは、DARPAが「認知」や「意識」といったミステリアスな領域に大きな関心を寄せていることを私たちに教えてくれる、1つの「サイン」でもあるといえます。