自らのパーソナリティを理解せよ
その結果、簡単なタスクの際には、退屈感志向が低かった被験者は、シンプルな音楽や音楽がなかったときと比べて「複雑な音楽」を聴いていたときに最も作業効率が上昇しました。一方、退屈感志向が高かった被験者は逆のパターンを示しました。つまり彼らは、複雑な音楽ではなく「シンプルな音楽」あるいは「音楽なし」のときに最も効率よくタスクを実行したのです。
研究者いわく、これは退屈感志向が低い人々は外部刺激にあまり敏感ではないため、複雑な音楽がほどよく彼らの雑念をシャットアウトして、タスクへの集中力を高めたことが考えられるとのこと。逆に退屈傾向が高い人々は外部刺激に敏感であり、複雑な音楽を聴いてしまうと集中力が奪われてしまうため、より静かな状況を好んでいることが分かります。
また、複雑なタスクにおいては、退屈感志向が低かった被験者にはいずれの音楽もいい影響を与えていました。そして一方、退屈感志向が高かった被験者は外部刺激の少ない「音楽なし」の際に最も良いパフォーマンスを見せていました。
もしあなたが自分自身について「退屈感志向が高い」と感じているのであれば、外部刺激に対して強い反応を示してしまうため、作業の際に音楽はいらないのかもしれません。逆に「退屈感志向が低い」と感じていれば、多少なりとも音のある環境のほうが、ほどよく集中力を高められるかもしれません。
いつもBGMを流して作業していたけど、実は音楽がないほうが集中力が高まる…なんてことも有り得そう。一度音楽が無い場合と比較してみるとよさそうですね。