目覚めは「朝のパフォーマンス」に影響する
いつまでも眠気を引きずるような「寝起きの悪い状態」は、単にその人の気分に影響を与えるだけではありません。
眠気による「認知機能の低下」が、場合によっては起床後数時間続くこともあるのです。
通勤で車を運転する人が多いことを考えると、これは大きな問題だと言えるでしょう。
では、どうすればすっきりとした目覚めが可能になるのでしょうか?
脳の覚醒(目覚め)は、複雑な生物学的プロセスによって生じているので、そこにアプローチをかける必要があります。
たとえば科学者たちは、これまでの研究で、「脳の血流が覚醒に関係している」ことを発見しています。
過去の研究(NIH, 1997)で、起床後の脳の血流活動が、就寝前に比べて低下していると判明したのです。
また、起床時の「睡眠の段階」も覚醒に影響を与えていました。
私たちは浅い睡眠(レム睡眠)と深い睡眠(ノンレム睡眠)を繰り返しており、浅い睡眠の段階で目を覚ますと、眠気を感じずにすっきりと目覚められます。
さらに、年齢によっても目覚め方に違いがあります。
では、覚醒に関係するこれらの要素を踏まえると、どのようにして目覚めを改善できるでしょうか?