カメの形態学的な特徴
種類が多用な爬虫類の中でも、カメはかなり早期の約2億年前に出現されたとされています。
『太古昔の生物』『恐竜の図鑑』などで、『アーケロン』という生物を見たことのある人は多いでしょうが、ここからはカメがかなり古い時代から現代と同じ姿かたちを獲得していた事実が伺えます。
カメの基本的な身体の構造は、他の四肢動物と似通っていますが、一つだけ大きく逸脱した構造があります。それが、『甲羅』です。
全身が甲羅に覆われ、前方から顔、後方から尾を出している動物はカメだけです。あの甲羅は、一体どのように出来ているのでしょうか?
スーパーマリオのノコノコは踏むと甲羅を脱がせることができるため、『甲羅の中に、カメという生き物が入っている』というイメージを持つ人もいるかもしれません。しかしカメの骨格を見ると、そうではないことが分かります。
まずカメの身体では、脊椎骨、肩胛骨、肋骨、胸骨などが全て密着して成り立っています。
では、甲羅はどのように構成されているかと言うと、肋骨が変化した『骨甲板』と鱗が変化した『角質甲板』で構成されています。
甲羅の真ん中には脊椎骨が通っており、甲羅も歴とした身体の一部なのです。
甲羅の形は、陸棲種だとドーム状になっている種が多く、海棲種は水の抵抗を減らすため平らな形になっています。浦島太郎は、龍宮城に行くためにウミガメに乗ったようですが、きっと乗り心地は良かったでしょう。
つまり甲羅はほぼ骨であるため、カルシウムから出来ています。カルシウムの吸収にはビタミンD3が必要ですが、ビタミンD3の生成には紫外線が必要です。
カメはよく日光浴をしているイメージがないでしょうか? 飼育下でも紫外線ランプが必要ですが、それらはカメの健康を維持するために必要なことなのです。