そもそも、なぜ猫はあの2つの植物に夢中になるのか?

高級そうなキャットニップを買ってきたのに、うちの猫はちょっと匂いを嗅いだだけでフイッとどこかへ行ってしまった――。
そんな経験、ありませんか?
ネットでもショップでも「猫が夢中になる魔法のハーブ」と言われているのに、実際にあげてみると反応はイマイチ。
それでいて、ふと与えた安売りのマタタビには、体を擦りつけて大はしゃぎ……
「うちの子、変わってるのかな?」と首をかしげた飼い主さんは、世界中にきっとたくさんいるはずです。
しかし新たな研究では、そこに根本的な理由が潜んでいる可能性がみえてきました。
植物に詳しくない人にとって、キャットニップはマタタビの英語名のように思えるかもしれませんが、実は2つは異なる植物です。
マタタビは東アジア原産のつる性植物
キャットニップは欧米でおなじみ、シソ科のハーブ
この2つはどちらも葉や茎に、空気中にフワッと漂う特殊な香り成分を含んでおり、それが猫の鼻にスイッチを入れていると考えられています。
猫がこの匂いを嗅ぐと、顔をこすりつけてゴロンと身をよじる、あの自己塗布行動(植物成分を自分の体に塗りつける行動)が引き出されます。
実はこの行動、ただ気持ちよくなっているだけではないことが、宮崎雅雄教授ら同じ研究チームの過去の研究で分かっています。
猫がこれらの成分を体にこすりつけると、なんと蚊が寄ってこなくなるのです。
つまりあの恍惚ダンスは、猫の祖先が獲得した「自分専用の天然虫除けスプレーを塗る防虫行動」でもあったというわけです。
猫はただ気持ちよくなっているのではなく、薬草を活用する達人だったのかもしれませんね。
ここまでで分かっているのは、両者とも猫を反応させる薬草らしい、ということ。
この2つを”同じ条件で直接比べた研究”は、これまでほとんどありませんでした。
理由はシンプルで、両者は地球の反対側に生えていて、自然界では同じ場所で出会わないからです。
キャットニップは欧米の庭園ハーブ、マタタビは東アジアの山林の植物。
野生の猫が両方に同時に出会う場面は、地球上どこを探してもまずありません。
だからこそ「猫はどっちを選ぶの?」という素朴な疑問は、長らく答え合わせができないままだったのです。
そこで研究チームは、ある実験を計画します。
「猫自身に近づくか無視するかを決めさせる」自由選択で、両者をガチンコ対決させてみよることにしました。





























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