脳が重きを置く感覚に時間は左右される
とくに白いサークルを見ている間にまばたきをした被験者は、時間を過小評価する傾向にあったという。これについて、研究主任のエイレット・ランドー氏は「まばたきの持続時間が時間感覚の過小評価と比例している」と指摘する。
つまり「まばたき」の時間が数ミリ秒でも長くなりインプットされる視覚情報が減ると、主観的な時間感覚はそれに比例して短くなっていたのである。
一方で聴覚グループにおいて「まばたき」は時間感覚に影響しなかった。
ということは退屈な話を聞いている時、まばたきしまくったら時間が短くなるんだろうか?
こうした疑問についてランドー氏は「研究の余地がある」と留保しつつも、「主観的な時間感覚は、脳がより重きを置いている感覚器官に左右されるだろう」と推測している。
要するに視覚に依存して情報のインプットを行えば、「まばたき」が主観的時間に影響を与える可能性は十分にあるというわけだ。
研究チームは現在、視覚以外の感覚が主観的時間に与える影響について実験を行なっているとのこと。まばたきの時間ストップ効果が真実ならば、ドライアイは早めに治したいところ…