「ブルートゥース」もルーン文字
ルーン文字は、ヴァイキング時代の終わりまで北欧で用いられていた文字であり、キリスト教への改宗の流れの中で、徐々にラテン文字であるアルファベットへと置き換えられていった。
しかしながら、ルーン文字は装飾などの目的のために使われ続けており、人々による使用が絶えることはなかった。今日、世界で最も有名なルーン文字が使われたデザインは、間違いなく「ブルートゥース」だろう。
ブルートゥースのロゴは、アルファベットの“H”と“B”に相当する“Haglaz”と“Berkanan”といった2つのルーン文字のコンビネーションによって出来上がっている。“H”と“B”はヴァイキング時代のデンマークの王、「Harald Bluetooth」のイニシャルから取ったものだ。
Bluetooth was named after the 10th Scandivavian King Harald I. His runic initials can also be seen in the Bluetooth logo. #FunFactSunday pic.twitter.com/1YwHYAhXWZ
— Festo US (@Festo_US) 2017年2月5日
日本人からすればあまり馴染みのない文字だが、こうした歴史ある文字が失われてしまうのは寂しい気もする。今後スウェーデン政府がどういった行動に出るのかは分からないが、アイデンティティの1つともいえる「文字」を保護する方向へと向かってくれることを願うばかりだ。