Point
■115年連れ添ったカメのつがいの仲が悪化し、別居状態となった
■夫婦カウンセリングなども効果がなく、メスがオスの甲羅を顎で剥ぎ取る状況にまで発展した
■カメは一夫一妻制ではないが、長い時間夫婦だった2頭が、特に捕らわれた状態の時に離別するケースは稀
100年の恋もついに冷めたのだろうか。
115年連れ添ったカメの夫婦が離婚したというニュースが届いた。どうやら妻のビビが夫のポルディに愛想を尽かしたらしい。
2頭は、1897年生まれの同い年。幼くして出会い、恋愛結婚の末に長い長い時を共に過ごしてきた。最初の約半世紀をスイスのバーゼル動物園、残りの半世紀をオーストリアのハップ爬虫類動物園の居住スペースで共同生活を営んできた。
雲行きが怪しくなってきたのは、ここ2〜3年のことだという。
もう限界 夫の甲羅をはぎとる妻
ビビがポルディの行動にイライラしているように見えることに最初に気づいたのは、飼育員たちだった。彼らは、なんとか状況が改善してほしいという彼らの願いも虚しく、夫婦仲は悪くなる一方。
ついにビビは、ポルディを直接攻撃するようになった。
ビビはなんと夫の甲羅を剥ぎ取るまでになった。カメは歯を持たないが、その頑丈な顎にはかなりのダメージを与える力がある。
幼くして出会い、成長を共にし、やがて夫婦として結ばれ、1世紀以上も共同生活を続けてきた2頭だというのに、一体どういうわけで心が離れてしまったのだろう。飼育員たちも首をかしげている。