「どこまでAIを信じられるか」問題
このプロジェクトに対してデータセットを供給したのは、「Lectio」をデンマークの各高校に提供しているMaCom社だ。
現段階ではまだ実用化に至ってはいないが、研究をおこなったステファン・ローレンセン氏は、そう遠くない未来に「著作者の確認作業」に悩まされる多くの高校で、このプログラムが活躍できると考えている。
このテクノロジーは、学校以外の場でも用いられる可能性を秘めている。たとえば警察がこれを活用することで、偽造文書を見抜く手がかりが増えるかもしれない。
いずれにせよ、その精度は100%にはなり得ないため、特に警察などの強大な力を持った組織がこれを活用するには十分な議論がなされるべきだろう。
AIが発達していけば、どの分野でも「どこまでAIを信頼していいのか」といった疑問がセットでついてくる。この大きな問題を解決しない限りは、どんなに役に立つものでも思い切った利用は難しそうだ。