ホーキング博士の懸念
しかしこうした人類のポジティブな進歩の裏には、必ずネガティブな問題がついて回る。
英の著名な物理学者スティーヴン・ホーキング博士は生前、人体の遺伝子操作により生ずる社会的な問題について指摘していた。
例えば、優れた超人への遺伝子操作を受けられるのが裕福層に限られてしまうと、貧困層との間に「遺伝子格差」が生じる。すると経済的な溝ばかりでなく、才能や容姿、寿命などすべて裕福な人が独占してしまうのだ。

またホーキング博士によると、人体のゲノム編集技術は今後50年以内で飛躍的に進歩し、人為的な遺伝子操作が当たり前となる社会が到来する可能性もあると示唆していた。
人類が自分たちの手によってユートピアを築くのか、それともディストピアに陥るのか、まさに今が分かれ目のようである。