ガリレオ衛星の魅力
また、ガリレオ衛星はそれぞれ特徴があり、近年注目が増している。一番内側をまわる「イオ」は活発な火山活動が見られ、400個は火山があると推測されている。火山から出る放出物は、木星にオーロラが起きる要因になっている、
二番目に内側をまわる「エウロパ」は表面の厚い氷の下に、液体の海があると考えられており、生命の存在が期待されている。昨年は間欠泉が存在する証拠が発見され、2022年には探査機が打ち上げられる予定だ。
三番目に内側をまわる「ガニメデ」は、太陽系の中で半径も質量も最大の衛星。エウロパと同様に厚い氷の下に広大な液体の海があるとされ、生命の存在が期待されている。また、金属の核を持ち、地球と同じような磁場が存在すると考えられる唯一の衛星だ。
ガリレオ衛星の中でもっとも外側をまわる「カリスト」は太陽系で3番目に大きい衛星。ほかの3つのガリレオ衛星のような大きな活動が見られず、表面にクレーターがたくさんある。星の形成当時の状態がそのまま残っているとも言われている。
このようにロマンのあるガリレオ衛星だが、実は一般的なスペックの双眼鏡で観察することが可能だ。観望会ではあえてテーマにしないので、自分で見るならではの喜びもある。
そこで今回は私が実際に使用しているものをあわせて、ガリレオ衛星が観察できる双眼鏡と必要な機材、そして観測のポイントについて紹介したい。