なぜ「太陽系の未来」と言われるのか?
さて、気になる「太陽系の未来」との類似について、ゲンシック氏は次のように説明します。
まず、太陽のような恒星は、中心核にある水素を燃料とし、一生かけて燃焼していきます。水素燃料が尽きると、恒星は赤色巨星へと移行し、近くの惑星を吸収して、元の数百倍の大きさにまで膨れ上がります。
太陽系の場合だと、あと50億年ほどで太陽は赤色巨星へと変わり、水星や金星、そして地球まで飲み込んでしまうでしょう。下は、太陽が赤色巨星になる様子をイメージした40秒ほどの動画です。
その後赤色巨星も時間をかけて表面大気を失っていき、結果的に、あとに残るのは高密度の中心核だけとなります。これが白色矮星です。
理論的には白色矮星も伴星を従えられると考えられていましたが、実際に観測されたのは今回が初めてのこと。
つまり、遠い未来に白色矮星となった太陽も、周囲に残った惑星を従えて、大気を吸い取っていくと予想されるのです。その時、人類はすでに太陽系から脱出しているのでしょうか。それとも、宇宙から姿を消しているのでしょうか。