強い結び目
彼らの研究によると、より多くの交差があり、より多くのねじれの変動があれば結び目は強くなるのだと言います。
例えば、あるロープが左回転で結び目を強く引っ張っているとき、隣接するロープが右回転でねじれていると反対方向の摩擦が両者の間に生じて、その結び目を安定させます。
これが隣り合うロープが互いに同じ方向へ回転してしまうと、ロープは滑って結び目が弱くなってしまいます。
ちょっとイメージしづらいですが、これはよく似た2つの結び方「本結び」と「縦結び」では、「本結び」の方が安定してい強固な理由を説明してくれます。
本結びは縦結びに比べて、上手く複数の輪を作っていて、引っ張ったときに隣接するヒモが逆回転するようになっています。
このモデルは、ある結び目同士でどちらがより強固で安定しているかを明らかにでき、セーリングや登山、建築現場などで用途に応じた最適な結び方の選択に役立てられるとのこと。
こうした経験的な知識に頼って決定されていた問題が、科学的な裏付けによって決定できるようになると、職人が伝統で受け継いできた技も、機械のシミュレーションが解決する時代になるのかもしれません。